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 小倉に来て三度目の夏、初めて小倉祇園祭を見た。というのも、祭り前、各町内で太鼓の練習をしているのを見て、単調な打ち方が延々と続くために、これを見に行ってもすぐに飽きるだろうと思ったから。しかし、練り歩く姿はそうでも、太鼓を山車から外して据えて打つ演技はすごかった。調子を早めたり遅くしたり、太鼓だけでこれだけ聞かせ、見せるものかとあらためて感心した。
 小倉名物、祇園の太鼓、はっ、やっさ、やれ、やれ、やれ。
 小倉城とその周辺は遅くまで、それぞれの山車の太鼓の音が地鳴りのように響き渡っていた。